後見人って何をする人?後見人の種類やそれぞれの役割について解説!

宅建における「後見人」

宅建の権利関係において「後見人」という文字は、よく目にする言葉です。
資格試験では必ず入っている単語ですが、「後見人」には種類がある上に、一つの文章に複数回使用されることもあり、混乱しやすい単語でもあります。
実務においても、購入と賃貸どちらにも関わってくるので、必ず理解を深めておくと良いでしょう。
ここでは「後見人」の種類や、それぞれの役割について解説します!

「後見人」とは?

後見人には「未成年後見人」や「成年被後見人」などの種類がありますが、まずは「後見人」という言葉自体の意味を説明します。

「後見人」の定義は【民法第859条】に記されています。

1.未成年者または成年被後見人の財産を管理する権限を持つ。
2.未成年者または成年被後見人の法律行為を代表して行なう権限を持つ。

意外とシンプルですよね。
上記を見ると「後見人=管理する人」というのがなんとなく分かります。

じゃあ「後見人」と名が付いていれば、管理する人と思えば良いの?

残念ながらそうではありません。


「後見人」という言葉のややこしさはココにあります。
後見人の種類は、「未成年後見人」や「成年被後見人」の他にも「成年後見人」や「後見監督人」などがありますが、
この中には『管理される側』になる人もいるため、「後見人=管理する人」ではありません。

では、事項からそれぞれの後見人の役割について説明していきます。

「成年被後見人」とは

「成年被後見人」とは、18歳以上で十分な判断力を持たない人のことを指します。
なので、端的に言うと『管理される側』です。

十分な判断力を持たない人って?

十分な判断力を持たない人というのは、「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況」とされており、
要は「精神的な都合で、常識的な言動かどうかの判断が日常的にできない人を指しています。

極端な例を出すと……

認知症を患う20歳のAさんは、普段から売り物を「買う」という認識が欠けており、
お会計をせずにそのまま持って帰り、無意識に犯罪行動を起こしてしまうことがある。

上記ほど大げさなもので無くても、例えば数分前には〇〇と言っていたのに今は△△と言っているなど、言動が短時間で一転二点するような人でも何かしら病気を患っている可能性があります。
そのような状況が日常的に見受けられる人には「成年後見人」という人が付きます。


「成年被後見人」と「成年後見人」は字面も似ていて厄介ですが、
役割を理解すれば「被」の有無でかなり想像しやすくなります

「成年後見人」とは

それでは、成年後見人とはなんでしょうか。
「成年後見人」とは、成年被後見人の『管理をする人』です。
なので、成年被後見人とセットとして覚えておきましょう。

まずは、皆さんは前項目の例で出した「成年被後見人Aさん」の親になった気持ちで読んでみてください。

認知症を患う20歳のAさんは、普段から売り物を「買う」という認識が欠けており、
お会計をせずにそのまま持って帰り、無意識に犯罪行動を起こしてしまうことがある。
そんなことが度々ある中で、Aさんが「5000万の家を買った」と契約書を提示された。

めちゃくちゃ怖いですね。
言葉だけでもヒヤッとするのに、契約書を出された瞬間頭が真っ白になると思います。

成年後見人とは、そんなAさんのような人の財産管理をしている人を指します。
成年後見人が介護や支援者として付いていることもありますが、
基本的には「成年被後見人のお金を預かって管理している」ということが重要です。
成年被後見人の財産管理を行うことで、上記例のような状況を起こしにくくできます。

それでも「Aさんが1人で行って1人で契約を交わしてしまったらどうするの?」と思うかもしれません。
ですが、そういった場合は法律的に契約は「無効」となります。
その辺りはまた別の記事で詳しく解説したいと思います^^

「未成年後見人」とは

「未成年後見人」とは、親権者がいない未成年の『管理をする人』を指します。
管理される未成年者側では無いので注意しましょう。
(管理される未成年者側は「未成年者」で記されることがほとんどなので、
 「未成年者」と「未成年後見人」とのセットで覚えましょう。)

その名の通り、未成年者(=18歳の誕生日前日まで)を対象としたものですが
なんらかの理由で親権者がいない子供に限ります

但し、未成年後見人が付いていても、養子縁組をした時点で親権者が出来るので
未成年後見人は外れることになります。
もちろん、未成年者が死亡した場合も後見人から外れます。
(以前は未成年でも婚姻していれば、後見人は外れる形でしたが、
 現在は法改定により婚姻可能年齢が男女共に18歳以上になったので無問題となりました)

「後見監督人」とは

「後見監督人」とは、成年後見人や未成年後見人の監督をする人です。
後見人が、未成年者や被後見人の財産などをしっかりと管理しているかをチェックする立場にいます。

後見人がいるのに、さらに監督する人がいるの!?

います。
というのも、成年後見人や未成年後見人は家庭裁判所が選任した赤の他人であることが基本です。

もし、ご自身の家族に成年被後見人(病気を患っている人)がいて、
成年後見人が家族でも親戚でもない、全く知らない人が付いたら少なからず不安があると思います。

財産を使ってトンズラしようという悪者が絶対いないとは言い切れませんし、
どんなに真面目な人でも、金銭的に切羽詰まれば悪事を働く可能性はあります。

そう考えると、後見人を監督する人がいると安心できますよね。
後見監督人も家庭裁判所が選任するので後見人との繋がりが無く、不正を防ぎやすい仕組みになっています。
さらに、後見監督人はチェックした内容を家庭裁判所に提出することが義務付けられています。

各後見人についての説明は以上になります。

「後見人」と言っても、その前後に付く言葉によってその役割は大きく変わります。
用語同士をセットにしたり上手く関連づけて覚えれば、一つの問題に何度も後見人と出てきても混乱しづらいと思います。
宅建を取得する上で切っても切り離せない用語なので、ぜひ参考にしてください!

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